フルマラソン完走へ週末ロング走3ステップ|区間賞コーチのペースと補給計画

「週末のロング走で、25kmを過ぎると脚が止まってしまう」「本番の42kmを本当に走り切れるのか不安」。フルマラソン完走を目指す市民ランナーから、最も多く寄せられる悩みです。

この記事では、青学OB・箱根駅伝2区区間賞ランナーの森田歩希が実践してきた考え方をもとに、週末のロング走を「ペース設定→補給計画→振り返り」の3ステップで組み立てる方法を解説します。読み終えるころには、今週末に何kmを何分ペースで走り、いつ何を補給するかが決まっているはずです。

結論:週末ロング走は「レースペースより1kmあたり30〜40秒遅く」入り、「糖質と電解質を定期的に補給」しながら走り、終わったら「記録を振り返る」。この3つをセットで毎週くり返すことが、完走への最短ルートです。

なぜロング走の後半で失速するのか?よくある3つの原因

  • 前半から速く入りすぎる:体が元気な序盤にペースを上げすぎ、後半に脚が残らない
  • 補給が遅い・水だけで済ませている:エネルギーと電解質が切れてから補給しても間に合わない
  • ロング走だけで練習が完結している:距離を踏むだけでは、レースペースで走る力は身につかない

どれも「ハードにやれば強くなる」という思い込みから起こりがちな失敗です。大切なのは、練習の強弱と目的をはっきりさせることです。

ステップ1:ペースは「レースペース+30〜40秒」で設定する

ロング走は追い込む練習ではありません。目標レースペースより1kmあたり30〜40秒遅いペースで十分です。

目標タイム(目安) レースペース ロング走ペース
約4時間13分 6:00/km 6:30〜6:40/km
約4時間55分 7:00/km 7:30〜7:40/km
約5時間38分 8:00/km 8:30〜8:40/km

フルマラソンに向けたロング走は30〜40kmが目安です。いきなりその距離に挑むのではなく、20km→25km→30kmと週1回ずつ段階的に伸ばしていきましょう。

箱根で区間賞を取ったレースは、どちらも「前半は力まずに入り、後半で差をつける」走りでした。ロング走も同じで、力まずに走れているかを最優先にしてください。ただし、ロング走だけやっていてもレースペースでは走れません。平日のジョグやポイント練習と組み合わせてこそ効果が出ます。
— 森田 歩希コーチ(青学OB・箱根駅伝2区区間賞/Sterling Squad)

ステップ2:補給は「走る前・走行中・走った後」の3回で計画する

  • 走る前:おにぎりやバナナなど、消化がよく糖質中心の食事をとる
  • 走行中:のどが渇く前に、電解質を含むドリンクとジェルなどの糖質を定期的にとる。本番で使う予定の補給食をここで試しておく
  • 走った後:糖質とタンパク質を含むバランスのよい食事で回復を早める

水分補給でよくある間違いは「水だけで済ませること」です。汗をかくと電解質も失われるため、スポーツドリンクなど電解質を含むものを選びましょう。
— 吉澤和宏トレーナー(五輪帯同フィジカルトレーナー/Sterling Squad)

ステップ3:走った後に「3つのチェック」で振り返る

  • 何km地点で脚が重くなったか
  • 補給のタイミングと量は足りていたか
  • 翌日・翌々日に疲労が残りすぎていないか

練習日誌に記録しておくと、次の週末に「どこを直すか」がはっきりします。30kmを余裕を持って走れるようになったら、30km走った後に2.195kmをレースペースで走る練習で、本番の終盤に備えるのも効果的です。

まとめ:週末ロング走は「本番のリハーサル」

ペースを抑えて入り、計画どおりに補給し、終わったら振り返る。この3ステップを毎週くり返せば、42kmへの不安は「走り切れる」という自信に変わっていきます。正しい方向で積み重ねた努力は、必ずゴールテープにつながります。今週末のロング走から、ぜひ試してみてください。

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この記事の監修・執筆

Sterling Squad コーチ陣。青学OB(青山学院大学出身)で箱根駅伝2区区間賞のランナー・森田歩希が直接指導し、オリンピック帯同経験のあるフィジカルトレーナー・吉澤和宏が監修。長野・東京・埼玉を拠点に、ランニング指導・コンディショニング情報を発信しています。