小学生に厚底シューズは必要?走り方を育てる靴の5基準|青学元主将コーチ

「周りの子が厚底を履き始めた。うちの子にも買ってあげたほうがいいのかな」。お子さんが陸上を始めると、多くの保護者の方がこう迷われます。

結論:小学生に厚底シューズやカーボンプレート入りのシューズは必要ありません。靴は速くするための道具ではなく、正しい走り方を邪魔しないための道具です。この記事では、青学OB・箱根駅伝2区区間賞ランナーの森田歩希と、五輪帯同トレーナーの吉澤和宏の考え方をもとに、お店でそのまま使える5つの確認ポイントをお伝えします。

なぜ小学生に厚底はいらないのか?2つの理由

理由1:今は靴より「自分の体で走る感覚」を育てる時期だから

小学生の時期は、地面を押す感覚や、体をまっすぐ保ったまま弾む感覚を身につけていく時期です。反発力の強い靴に頼ると、その感覚をつかむ前にスピードだけが出てしまうことがあります。森田コーチも、ジュニア期に大切なのはドリルなどの基礎でスピードの出る走りを身につけることだと考えています。

理由2:成長期の体は「過剰な負担」を避けることが最優先だから

成長期の骨や関節はまだ発達の途中です。吉澤トレーナーは筋力トレーニングについて次のように話しており、靴選びにも同じ考え方があてはまります。

成長期の選手は骨が伸びている状態のため、関節に過剰なストレスがかかる種目はリスクが高い。正しいフォームで、正しい負荷をかけられることが大切です。
— 吉澤和宏トレーナー(五輪帯同フィジカルトレーナー/Sterling Squad)

お店で確かめる!走り方を育てる靴の5基準

店頭ではスマホでこの表を開き、お子さんと一緒に上から順に確かめてみてください。

基準 お店での確かめ方
1. 足が自然に曲がる つま先を持ち上げ、足指の付け根あたりで曲がるか
2. かかとが安定する かかとの外側を指で押し、すぐにつぶれないか
3. 今の足の長さに合う かかとを合わせ、つま先に指1本弱の余裕があるか
4. 幅と甲がフィットする ひもを結んで小走りし、指が圧迫されず、かかとも浮かないか
5. 厚すぎず、硬すぎない カーボンプレートがなく、接地したときにぐらつかないか

迷ったときは「価格やモデル名」より「履いて走ったときの安定感」を優先してください。最後に、お子さん本人に「走りやすい?」と聞くことも忘れずに。

保護者がやりがちな靴選びの失敗3つ

  • すぐ大きくなるからと大きめを買う:靴の中で足が動くと、走りが安定しません。
  • トップ選手と同じモデルを選ぶ:体の作りも走力も違います。森田コーチは、トップ選手の練習メニューをそのまま真似することにも注意を促しています。靴も同じように考えましょう。
  • 親の希望だけで決める:森田コーチが保護者の方に伝えているのは「親のエゴで強制させないこと」。子どもが楽しく続けられることが、何より大切です。

よくある質問

Q. 大会の日だけ厚底を履くのはどうですか?

小学生のうちは、無理に履く必要はありません。普段と違う靴は体への負担のかかり方も変わるため、レースでも履き慣れた靴を選ぶほうが安心です。

Q. 足やすねを痛がるときはどうすればいいですか?

歩いて痛い、片足でジャンプすると痛いといった場合は、走るのを休みましょう。痛みが続くときは、靴を替えて様子を見るのではなく、整形外科などの医療機関に相談してください。

まとめ:靴選びは、走る楽しさを守るための第一歩

小学生の靴選びで大切なのは、速そうな靴を選ぶことではなく、今の足に合った靴を選ぶことです。まずは今履いている靴を、5つの基準で確かめてみてください。合う靴で「走るのって楽しい」と感じられることが、中学・高校で伸びるための土台になります。

Sterling Squadで専門的に相談する

靴選びの次に大切なのは、走りの基礎です。青学OB・箱根駅伝2区区間賞ランナーの森田歩希が直接指導し、五輪帯同トレーナーの吉澤和宏が監修する長野・東京・埼玉のランニングクラブで、お子さんの走りを一緒に見てみませんか。