中高生の走りが変わる|フォームを整えるスピードドリル5選と補強3種

「練習しているのに記録が伸びない」「ライバルに、あと一歩で勝てない」。そんな悩みを抱える中高生ランナーは多いはずです。この記事では、フォームを整えるスピードドリル5選と、走りを支える補強3種を、今日から部活で使える形で紹介します。青学OB・箱根駅伝2区区間賞ランナーとして指導してきた立場から、走り込みに頼らず速くなる考え方をお伝えします。

なぜ走り込みより「スピードの出る走り」なのか?

中学生の種目は最長でも3000m、高校生でも10km程度です。この距離を速く走るのに、大量の走り込みは基本的に必要ありません。むしろ成長期に走り込みすぎると、高校・大学で伸び悩んだり、陸上が嫌いになったりするケースもあります。

中高生は距離を踏むより、スピードの出る走りを身につけることが大事です。ドリルで正しいフォームを覚えれば、少ない練習量でもスピードが出るようになります。
— 森田 歩希コーチ(青学OB・箱根駅伝2区区間賞/Sterling Squad)

フォームを整えるスピードドリル5選

各ドリルは20〜30mを2〜3本ずつが目安です。ジョグと動的ストレッチのあとに行いましょう。

  • ① Aスキップ:膝を腰の高さまで引き上げ、足裏全体で真下に着地する。腰の位置を高く保つ感覚づくりに有効です。
  • ② Bスキップ:Aスキップから膝下を前に振り出し、地面を引っかくように着地する。ハムストリングスの使い方を学べます。
  • ③ 腕振りドリル:その場で肘を90度に曲げ、肩甲骨から大きく振る。肩や首の力みを抜くのがコツです。
  • ④ ラインジャンプ:足首のバネだけで小さく連続ジャンプする。接地時間を短くし、反発を使う感覚を養います。
  • ⑤ 流し(80m):徐々にスピードを上げ、ラストは力まず気持ちよく走り切る。ドリルで覚えた形を実際の走りにつなげます。

ドリルで意識したい3つのチェック

  • 腰が落ちていないか(軸が前傾・後傾しすぎていないか)
  • 体の軸がブレていないか
  • 力みすぎていないか(速く動かすほど、力を抜く意識を持つ)

スマホで横から動画を撮り、仲間と見比べるだけでも大きな気づきがあります。

走りを支える補強3種|週2〜3回・各10回×2セット

フォームは、それを支える筋力があって初めて安定します。成長期は関節に負担の大きい種目を避け、自重で正しいフォームを守れる種目に絞りましょう。

  • ① ヒップリフト:仰向けでお尻を持ち上げ、大臀筋を使う。骨盤を安定させ、推進力を生みます。
  • ② フロントプランク(30秒×2):腰が反らないよう腹横筋に力を入れる。疲れてもフォームを保つ土台になります。
  • ③ サイドレッグレイズ:横向きで脚を持ち上げ、股関節まわりを鍛える。着地時の左右のブレを減らします。

ランナーに多い膝下の怪我の根本原因は、股関節の可動域不足です。股関節が動かないぶん、膝下を使いすぎてしまいます。
— 吉澤和宏トレーナー(五輪帯同フィジカルトレーナー/Sterling Squad)

続けるための3つのポイント

  • 走る前は動的ストレッチ、走った後は静的ストレッチで使い分ける
  • ドリルは量より質。1本ごとに「今日の狙い」を決める
  • タンパク質を毎食2品以上とり、睡眠をしっかり確保する

まとめ|正しい方向の努力は、必ず報われる

速くなるには練習量も必要ですが、方向性が正しいかどうかで努力が報われるかが決まります。まずは今日のジョグ後に、Aスキップと流しの2つから始めてみてください。フォームが変われば、同じ練習でも走りの感覚は確実に変わります。焦らず、ライバルではなく昨日の自分と比べていきましょう。

Sterling Squadで専門的に相談する

ドリルのやり方やフォームが合っているか不安な中高生・保護者・顧問の方は、体験会で現在の課題を一緒に確認できます。

この記事の監修・執筆

Sterling Squad コーチ陣。青学OB(青山学院大学出身)で箱根駅伝2区区間賞のランナー・森田歩希が直接指導し、オリンピック帯同経験のあるフィジカルトレーナー・吉澤和宏が監修。長野・東京・埼玉を拠点に、ランニング指導・コンディショニング情報を発信しています。